私が、家造りの契約に立ち会ったのはそのときが二度目であった。最初は一四歳の時で、両親が建売住宅を買ったときだ。契約の日、母は仕事で行けない父に代わって私を連れて不動産屋へ行った。普段は何事にもおおようであっけらかんとしている母だが、契約書に印鑑を押すときは手が小刻みに震えていた。契約書には漢字で「金弐千六百萬円也」と書かれていた。その金額は、その頃の私にはまさに天文学的な数字であり、見ただけでどうにも不安になった。帰り道の二人は無口であった。歩きながらお互いに、その天文学的な借金の重さをひしひしと感じていたのだろう。そんな私の心を察してか、母は「ああ」と深いため息をついた後に、「でもね、だれでも土地付き一戸建てに住みたいものなのよ」と自らを励ますように言った。新居での生活は六人家族の一人ひとりに、はじけるような喜びと感動をもたらしてくれた。一階は八畳の洋間と和室、七・五畳の台所、風呂場、浄化槽の水洗トイレ、二階は、八畳の洋間が二間と六畳の和室。なんと5DKの広さ。それ以前に住んでいた家は、六畳と四・五畳の二間続きに申し訳程度のキッチンがついているだけだったから、家の中に階段があることすら子どもたちには驚きであり、喜びだった。
[おすすめサイトのご紹介]
北総線(秋山)の新築一戸建て一覧|SUUMO(スーモ)新築一戸建て
北坂戸の賃貸・部屋探し情報一覧|賃貸マンション・賃貸アパートはSUUMO(スーモ)賃貸
北浦和の賃貸・部屋探し情報一覧|賃貸マンション・賃貸アパートはSUUMO(スーモ)賃貸
豊津の賃貸・部屋探し情報一覧|賃貸マンション・賃貸アパートはSUUMO(スーモ)賃貸
宝塚市の中古一戸建て一覧|SUUMO(スーモ)中古一戸建て