買ったのは違法マンションだった

2011.10.21

中古マンション購入のメリットは、新築マンションと異なり、すでに物件があるために、実物を見て判断できることだ。しかし、実物だけを見ていてもわからない中古マンションの恐るべき注意点がある。それが「既存不適格」物件だ。「既存不適格」物件とは、建築当時は適法だったものの、法改正や新法成立、条例変更などによって、現在は「違法マンション」になってしまった物件のことだ。不動産業界の推定によれば、こうした「違法マンション」は全国のマンションストック500万戸のうちの5分の1の100万戸に及ぶとみられている。

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「たとえば、1981年の新耐震基準が定められる以前の、旧基準で建てられた建築物はほとんどが「既存不適格建物」です。これは耐震補強をすれば、なんとかなるが、問題は日影規制が導入される76年より前に建てられたマンションや、立地するエリアの用途地域の種類が変更になった場合です」と語るのは一級建築士。日影規制とは、周辺の建物の日照時間を確保するための規制で、大規模なマンションは制限される。またエリアが厳しい制限のある用途地域に変更になった場合は、高さや容積率が制限されて、それまでの規模では建てることができない。つまり、既存不適格で問題になるのは、現状でのマンションの生活にはなんの支障もないが、現状と同じ大きさや広さには建て替えができないことだ。「建て替えるとしたら、マンションの規模が縮小してしまう。現在は8階建て63戸ですが、このうちの半分の戸数しか確保できない。うちのマンションも「既存不適格」ですが、建て替え問題は悩ましい問題です」とげんなりしているのはMさん(40代)。