なぜ、建設費が高騰したのでしょうか。また、なぜ、今後も大きく下がることがないといい切れるのでしょうか。その理由は以下の3つに集約できます。(1)設備や仕様のグレードアップに加え、改正建築基準法の施行を契機にマンションの性能が向上したため、そもそもの工事原価が大きく上昇した。(2)型枠材や鉄筋など資材価格が値上がりした。(3)ゼネコン業界の構造的な経営環境が変化した。(1)について詳しく説明しますと、1994年にマンションの大量供給が始まって以降、マンション業者は販売力強化の一環として、設備・仕様のグレードアップに努めてきました。1990年代後半には、床暖房システムやディスポーザー、テレビモニター付きインターホン、24時間換気システムなどの新しい設備が登場しました。続いて、2000年に住宅品質確保促進法、2001年にマンション管理適正化法が施行されるようになると、従来の設備・仕様のグレードアップに加えて、管理システムやアフターサービスの向上などソフト面での充実も図られました。さらに2005年の耐震強度偽装問題を経て、2007年に改正建築基準法が施行され、ハード面では免震システムの採用などによる耐震性の強化をはじめ、外断熱システム・屋上緑化など環境に配慮したテクノロジー・の採用などが見られるようになりました。そして、ソフト面においても、マンション業者は自主的に住宅性能評価の採用や「見学会」などによる施工現場の公開、瑕疵担保期間の一部延長などに踏み切ったのです。
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