年収の五倍の時代がやって来た

2011.10.07

土地の値段が異常に高騰したあのバブル経済の時、地価よ下がれの大合唱が世間に巻き起こった。そして、政府によってさまざまな土地の値段を下げるための税制の改革や規制が強力に打ち出され、また、銀行も、お金の元栓を締め(貸し出しの総量規制)、そのことで土地に投機のお金が流れるのが止まった。その結果、地価は猛烈な勢いで下がり、銀行やノンバンクには、不良債権の山が築かれた。いわゆる金融不安を引き起こしたが、反面、嬉しいことに庶民にもマイホームが買える時代がやって来た。すなわち、年収五〇〇万円、六〇〇万円の人でも住宅金融公庫融資などを使えば、何とか通勤圏内にマンションが買える時代がすでに来ているのだ。さらに初めてマイホームを買おうとする第一次取得者をその気にさせたのが、賃貸住宅の家賃の異常な値上がりである。平均家賃が三DKで月一〇万円から一五万円までも上がってしまった。これでは借りるよりは買ったほうが確実にトクである(もっとも最近では下がりぎみだが……)。その結果、人々は三〇〇〇万円から四〇〇〇万円の住宅に、われも、われもと群がってきた。

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