建売住宅の建ち並ぶ風景は、日本を象徴する風景である。一戸一戸の建売住宅の敷地は驚くほど狭小であり、その敷地の上に庇と庇を接するようにして小さな二階建ての住宅がひしめいている。これは日本人の持ち家信仰を最もよく表現する風景だと言われる。どんな狭い土地でもいいから土地を手に入れたい、そして自分の「家」を手に入れたいという心情が、この風景を作りあげたというわけである。その意味で建売住宅派は、住宅展示場派をはさんで、ハビタ派の対極に位置していると言うことができる。
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ハビタ派の「合理主義」と建売派の「信仰」の間に、展示場派の「折衷」がある。持ち家信仰の「信仰」という言葉が示すように、この心情は理屈ではわりきれないもの、はなはだ不合理のものを含んでいる。特に合理主義者のハビタ派にとって、「持ち家信仰」は格好の標的、餌食となりやすいものである。しかしただ一つ考えておいていいことは、すべて、住宅というものは、合理的な思考や判断だけで作られているのではなく、むしろ無意識下で行なわれる様々な象徴作用や、イメージの操作によって出来上がっているという事実である。